「キットレンズではボケない」とか「ボカすには単焦点レンズ」という方が多いです。
ボカすには単焦点レンズが便利なのは、便利だと思います。単焦点レンズはF値が比較的小さ目の数字になっていて、その分被写界深度が浅く、その分被写界深度外がボケるため単焦点レンズの方がボカしやすいと思います。
ですが、キットレンズでもボケないわけではないです。上記の通り、被写界深度に入っていなければボカすことができるわけです。ということは、被写界深度に入れなければ、ボカすことが可能なのですが、どのぐらいボケるのでしょうか?
家にあるレンズキットとして購入したレンズで試してみます。
LUMIX G VARIO 14-45mm
初めて購入したミラーレス一眼。Panasonic DMC-G1のキットレンズであるLUMIX G VARIO 14-45mm。
このレンズで背景ボケを作ることに挑戦してみました。
LUMIX G VARIO 14-45mm
撮影時の設定ですが、子供のおもちゃに協力をお願いしました。
プラレールの電車2両を使用しました。
電車間の距離は60cm。
ピントは手前の電車先端部分。
手前の電車からカメラセンサーまでの距離は50cm。
露出、ISOともにオート。絞り優先にて撮影。
まずは、普通に14mm(35mm換算で28mm)での撮影。
被写界深度は約15cm。
後方の電車はボケていますが、大きなボケではありません。普通にどのような電車か認識できると思います。
電車好きなら確実に「こまち」と出てくるでしょう。
色が似ているほかの電車、例えば「イーストアイ」がありますが、ノーズの違いで判断できるぐらいだと思います。
これで十分な方もいると思いますが、もう少しボカしたいときには、ズームを使用するのも手です。
ズームを目いっぱいにして、45mm(35mm換算で90mm)での撮影。
被写界深度は2.3cm。
14mmのときよりも、ボケが大きいのがわかると思います。
被写界深度の差の大きさでわかると思います。
最後に
被写体の大きさは変わりました。ズームを使用して、同じ場所から撮影を行ったためです。
14mmと同じ画角を45mmでも得ようとするのは難しいです。ボケを選ぶか、画角を選ぶか。
場所や天候などの撮影状況によって変化してきます。
気を付けなければいけない点としては、シャッタースピード。
F値が大きくなると(絞ると)シャッタースピードは遅くなります。
動いている子供の撮影には向いていません。静かに座って遊んでいる子供の写真を撮影するときにはいいのではないかと思います。
外での撮影のときには、晴れているようであればある程度安心して撮影できるかもしれません。
ボケを得たい場合、単焦点レンズを必ず買う必要性はありません。
ズームレンズでもボケを得られることはあります。ボケの大きさなどは変わってきますが、その点は人それぞれなので、まずは家で実際に試してみるのがいいでしょう。
被写体に近づいてズームをしてみたり、被写体から離れての撮影も試してみると、感覚がつかめてくると思います。
単焦点レンズではなく、ズームレンズしかない状況でも工夫して背景ボケの写真を撮影してみましょう。
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