被写界深度については以前の記事で書きました。
実際にLUMIX G 20mm F1.7 II ASPH.で撮影をしていて、被写界深度を考えながらの撮影は結構大事だということに気が付きました。
ボカしたくないのにボケる
単焦点レンズを購入すると、ボケがでる写真が撮れます。
だからといって、全部ボケがでる写真を撮りたいのか、というとそうでもないのが現状です。
LUMIX G 20mm F1.7 II ASPH.で撮影をした場合、F値を気にして写真を撮る必要があります。
F値、カメラと被写体までの距離、被写体から背景の距離でボケが作られていきます。
ある程度考えてやらないと失敗を量産することになってしまいます。
ボカしたくないのにボケてしまったりすることになるでしょう。
ハッキリ撮りたかった
↓は子豚の丸焼き。オーブンでカリカリになって出てきた料理です。
背景ボケは構わないのですが、手前のお肉の皮の部分がボケてしまっています。本当はハッキリと写してメインをボカしたくなかったのです。
ですが、こんな風になってしまいました。
僕としては、メインの料理を暈さずに撮っておいたほうが良いと思っていたので、僕の中では失敗です。
F値を変える
ボケを残しつつ、メインの被写体はぼかさないようにするには、F値を変えるとできます。つまりは、被写界深度を変えるのです。
ボケのみについては、F値のみがどうこう、ではなく、カメラと被写体までが近く、被写体と背景までが遠い場合には比較的容易にボケを作ることはできます。ボケ量は無視しています。
F値と被写界深度ですが、F値を大きくすると被写界深度が深くなる。F値を小さくすると被写界深度が浅くなる。でいいと思います。
料理写真を撮った時には、料理までの距離は約30cmぐらいです。LUMIX G 20mm F1.7 II ASPH.の最短撮影距離(カメラ内のセンサーから被写体までの距離)は20cmです。
撮影時のF値は1.7でした。
これを被写界深度を計算するサイトで計算すると、被写界深度は6mmと出てきました。
焦点としたポイントから前後3mm。
ということは、被写界深度に収まっていない部分はボケるわけです。当然上記の写真でも同じようなことが起こっています。
手前部分がぼけていてハッキリしないのは、焦点が合っている範囲に収まっていないからです。
さぁどうする?
F値を大きくしましょう。そうすることによって、少しずつ被写界深度が深くなっていきます。
ですが、難点もいくつか。
今回の撮影の仕方では、被写界深度は6cmぐらい必要です。そうなると、F値をF16ぐらいにしなければならなくなります。
被写体までの距離が近いので背景ボケはまだ得られます。被写界深度が6cmなので、それ以外のところはボケることになるので。
ですが、F値を上げるとシャッタースピードが遅くなります。これが問題です。
三脚に固定をして、じっくり撮影する時間があるのであればいいのですが、家族での食事時、おいしそうな料理が目の間に、テーブルの上は料理などでいっぱい。
そういうときには、撮影の時間はほとんどありません。テーブルの上にミニ三脚を置くスペースもない。テーブル横に三脚を置くスペースがあっても邪魔扱いされるだけ。
どこかを諦めるしかないのかなぁ、と僕のシチュエーションだと考えないといけません。
お肉を横向きにおいて、ドーンと撮影するのもアリだとは思います。でもなんだか味気ない感じがする。
と、色々と撮影後考えましたが、最終的には「最初の写真のほうがいいかな」と考えるようになっていきました。
メインが何か分かるし、メイン料理の全体がクッキリハッキリじゃなくてもいいかな、と。もう少し絞ったほうがいいかなぁとは思いますが。
最短撮影距離での撮影で、F値の小さい単焦点レンズを使用しているわけですから、これが最適なのではないかと、調べ続けて思うようになっていきました。
レンズが交換できるカメラなのだから、レンズに合った撮影方法を考えないといけないのかな、と。
自分の考えが合っているのか不安ではありますが、自分自身は納得できたように思います。
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